第59章 最終決戦
「今日!!!関東卍會(テメェら)をぶっ潰してオレらが東京卍會の名を継ぐ!!!殺すつもりで来い関東卍會!!」
東卍の面々も真剣味を帯びた表情で関東卍會の面々を強い眼差しで見据えている。
「何があっても東京卍會(オレら)は折れねぇ!!!何があっても関東卍會(テメェら)を潰す!!!行くぞ佐野万次郎!!!」
その言葉と共に走り出す東京卍會の面々。
二代目東京卍會が不利な戦場の中、二つの"トーマン"が遂に激突する。
「(これが最初で最後の戦い。ここで東卍が負けたらもう二度とあの人は救えない。だから私も自分の持つ力全てを使って彼らに挑む…!!)」
「死ねやオラァ!!」
「(早速1人倒せそうだ。)」
真正面から拳を振り翳しながら向かってくる相手の横顔目掛け、蹴りを食らわす。
ガッ
拳を振り下ろした瞬間、横顔に強烈な蹴りを食らった男はその場に倒れて気絶した。
「拳を振り下ろすスピードが遅いよ」
「この野郎…!!」
「ぶっ殺してやる!!」
今度は別の男達が同時に拳を振り下ろす。
「そんな簡単な攻撃じゃ当たらない」
先に拳が早い方の男の攻撃を避け、突き出た腕を掴み、反対側へと投げ飛ばす。
「ぐあっ!」
ドシンッと背中から地面に叩きつけられた男は痛みで呻き声を上げた。
「ひっ!?ちょ、ちょっと待っ…!」
もう一人の男の顔が恐怖で引き攣るが、カノトは一気に距離を縮め、振り上げた拳で男の顔面を殴り付けた。
「もっと頭を使って攻撃を仕掛けてよ。僕は素人を相手にしてるんじゃないんだよ」
「な…なんだコイツ!?」
「一瞬で3人も倒しちまった…」
次々と敵を瞬殺するカノトの強さを目の当たりにした男達は驚きを隠せずに戸惑っている。
「あんなチビに俺らが負けるなんて…!」
「チビでも油断すんな。アイツは東京卍會総長補佐の宮村心叶都だ。喧嘩の強さは本物。見た目で判断するとこっちが痛い目見るぞ…」
「東卍にはこんな化け物もいるのか」
「化け物とは失礼だな。君達の総長の方がよっぽど化け物に近い存在だよ」
不愉快そうに顔をしかめるカノトは溜息を零しながら男達に近付いて行く。
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