第53章 貴方を助けるために
【三ツ谷はファッション系の道に進んでんだろうな。オシャレな仕事場でさ、カッケェ服いっぱい作ってそう。想像がつく。】
「(あながち間違ってないよね。三ツ谷くん、ヒナちゃんのドレスとタケミチくんのタキシード作ってるし。)」
【八戒は三ツ谷の事大好きだから近い仕事かな。三ツ谷の職場に入り浸ってそう。】
「すごっ」
【パーちんは絶ッ対ェ親父さんの不動産屋継いでる。尊敬してるもんなー】
「え?なんでわかんの?」
【ぺーやんはパーちんの補佐。やっぱぺーにはパーがいないとな。】
【スマイリーは…そうだな。ぶっ飛んでっからヤベぇ事してそう。】
「オイオイ、オレだけ酷くね?」
【まあでもアングリーがいるから平気か。】
「(万次郎くん凄い、ほぼ的中してる。やっぱりみんなのこと一番良く分かってるな。)」
【ケンチンは一択!絶ッ対ェバイク屋!!ケンチンの事は誰よりも知ってるかんね!】
誰よりも一番近くで見てきたから分かるとでも言いたげな内容にドラケンはどこか嬉しそうな顔で微笑を浮かべた。
【千冬は…バジだなー。】
「!」
【きっとバジの事想ってなんかしてるハズ。】
そしてタケミチが顔を上げ、カノの方に視線を向ける。
【カノの未来はもう決まってる!オレと結婚してオマエ似の可愛い子供と三人でいつまでも仲良く暮らしてんの!夫婦になってもイチャイチャはやめねえ!子供の前だろうとハグもするしちゅーもする!】
「最後のはいらない…!」
【オレのこと一生かけて愛せよ。オレを幸せにできんのはオマエだけなんだからな。まだまだオレの愛はこんなもんじゃねぇぞ。ヨボヨボのじいさんばあさんになっても変わらずデートしような!愛してるよ。】
「っ…………」
「まだまだらしいぞ、アイツのオマエへの愛は」
「相変わらず愛が重めだな」
「カノちゃんがマイキー君にめちゃくちゃ愛されてる証拠!」
自分に宛てた手紙の内容が嬉しかったのか、カノは涙ぐみながら嬉しそうな顔で微笑んだ。
【タケミっち。テメェはヒナちゃん幸せにしてなかったら殺す!!!】
その物騒な文章にタケミチの顔に笑みが浮かぶ。
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