第51章 一途な総長は大人な彼女と幸せな愛に溺れて(❤︎)
「あー…やっぱ怒ってる…よな?」
横顔に掛かる髪をそっと手で払ってやれば、色っぽい息遣いと薔薇色に色付いた頬をしたカノトが涙目でマイキーを見ていた。
「…万次郎くん」
「ん?」
ぺちっ
「いて…っ」
「よくも約束破りやがりましたね…」
静かな怒りを滲ませながら、カノトは顔を寄せてきたマイキーの額を手のひらで軽く叩いた。
「…スミマセンでした」
「途中から私の声聞こえてなかったでしょう」
「あー……」
「私、怖いって言ったんですけど…」
「それはマジで悪かったと思ってる。久しぶりのえっちで舞い上がってたんだよ。最後にシたの、随分前だろ?だから嬉しくて…可愛い彼女のえっちな姿見てたらつい…」
「……………」
珍しく落ち込むマイキーにこれ以上怒る気にはなれず、小さな溜息を吐く。
「まぁ…私も…その…気持ち良かった、ので…もういいですよ…」
「!」
照れながら言えば、マイキーは嬉しそうに笑った後、チュッと唇を重ねる。
「せっかく抑えてた声が洩れるくらい感じまくってたもんな♪」
「調子に乗らないでください」
「ね、もう一回、シてもいい…?」
「…今度は優しくお願いします」
「なるべく努力する」
彼は正直者だ。決して"わかった"とは言わない。マイキーなりに今度は気遣うつもりではいるが、カノトのぐずぐずに蕩けきったナカに再び自身のモノを挿入れば、"なるべく努力する"という言葉は簡単に破られてしまうだろう。
「四つん這いになって」
「…この格好、恥ずかしいです」
「オレ的には絶景❤︎」
「馬鹿…!」
今度は腰を上げた状態で四つん這いになると、マイキーは恍惚とした眼差しでカノトの後ろ姿を眺める。
「すげぇ綺麗な背中」
「ん……っ」
「カノの甘い声は媚薬だな。耳の奥まで響いて頭がクラクラする。録音して寝る前に聴きたいな」
「や、だ…」
「あぁでも…そしたら会いたくなるか。それにスるなら一人じゃなくて…可愛い彼女と一緒に気持ち良くなりたい」
「その撫で方…んぁ…あっ…ン…っ」
「撫でるだけで感じるとか感度良すぎ」
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