第12章 バイバイ…
薄暗い部屋。
久々の、自分の部屋だ。
見えるのは天井と秀一くん。
すぐ隣の部屋ではまだお母さんたちがご飯を食べている。
でも、秀一くんは気にしていないようで。
もはや当たり前になってしまった行動を今している。
「ん…っ」
「はぁ…んっ…んん」
私に覆いかぶさる秀一くんはもう弟の顔じゃない。
あの、怖い、秀一くんなのだ。
「ねぇ…っ…何言おうとしたのか教えてくれる?んっ…」
キスの合間にそう質問してくる。
「っ‥は……ん…」
ダメだよ。やっぱり。
秀一くんの胸を押し、離れさせようとする。
「ん?なに…?」
秀一くんは大人しく離れてくれたけど、とても不機嫌そうだ。
「もう…やめよう?」
「は?」