• テキストサイズ

カワイイ俺の……

第8章 あの日から


和也…………





「お姉ちゃん」

「っ!?」


突然の声に飛び起きる。
どうやらあのまま寝てしまっていたらしい。

私の隣に、秀一くんは座っていた。

「お姉ちゃん今、あの人の名前言ってたね」

「え…?」

ニコッと、黒い笑顔が向けられる。
笑っているけど笑っていない。

この顔は、怒っている顔だ。



「おかしいなぁ……」

うーん、と腕組をし、深く考えたあと、秀一くんは私に向き直る。

「お姉ちゃんは僕のこと好きなはずなのに、なんで寝言であの人の名前言うの?」

心臓がドクンと脈打つ。
なんて答えたらいいのかわからない。


「…あぁ、そうか。お姉ちゃん、その人のこと怖いんでしょww」

アハハと笑いながら問いかけてくる。
もう笑顔すら、私にとっては笑顔に見えない。


「なんだぁ。そうならそうと言ってくれればよかったのにぃ…」

「ボクガコロシテアゲルカラ」


















/ 60ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp