• テキストサイズ

カワイイ俺の……

第7章 嘘…


私が身構えるより先に、秀一くんは私に跨がると、

「はぁ………本っ当に学習しないんだなぁ。お姉ちゃんって……」

ため息をつきながら冷たい声で呟いた。

「し、秀一くん………?」

秀一くんの手は私の枕へ伸びる。
伸びた手が顔の前に持ってこられると、秀一くんが何かを持っているのに気づいた。

「……………え」

「あれ?コレ、何かわからない?」

言葉がうまく出せずコクコクと小さく頷くと、クスリと笑いながら顔を近づけてきた。

「コレはねぇ……盗・聴・器」

…………え?え?
盗聴器?何で??

「フフッ…なんで?って顔してるね。そんなの簡単じゃないかな?お姉ちゃんに悪い虫がつかないようにだよ」

悪い虫?

「僕にしか開けられない鍵をつけたのも、こうやって盗聴器仕掛けるのも、ぜーんぶ、お姉ちゃんの為なんだよ?」

「こ、こんなの……私の為じゃ、無いよ」

「あぁ?」

「っ!」

さっきよりも、怖い顔……。

何も言えないでいると再びため息をつき、

「しょうがないなぁ、これは見せないようにと思ったんだけどなぁ……来いよ」

グッと腕を捕まれ、秀一くんの部屋に連れて行かれた。
そこには………
/ 60ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp