第7章 嘘…
私が身構えるより先に、秀一くんは私に跨がると、
「はぁ………本っ当に学習しないんだなぁ。お姉ちゃんって……」
ため息をつきながら冷たい声で呟いた。
「し、秀一くん………?」
秀一くんの手は私の枕へ伸びる。
伸びた手が顔の前に持ってこられると、秀一くんが何かを持っているのに気づいた。
「……………え」
「あれ?コレ、何かわからない?」
言葉がうまく出せずコクコクと小さく頷くと、クスリと笑いながら顔を近づけてきた。
「コレはねぇ……盗・聴・器」
…………え?え?
盗聴器?何で??
「フフッ…なんで?って顔してるね。そんなの簡単じゃないかな?お姉ちゃんに悪い虫がつかないようにだよ」
悪い虫?
「僕にしか開けられない鍵をつけたのも、こうやって盗聴器仕掛けるのも、ぜーんぶ、お姉ちゃんの為なんだよ?」
「こ、こんなの……私の為じゃ、無いよ」
「あぁ?」
「っ!」
さっきよりも、怖い顔……。
何も言えないでいると再びため息をつき、
「しょうがないなぁ、これは見せないようにと思ったんだけどなぁ……来いよ」
グッと腕を捕まれ、秀一くんの部屋に連れて行かれた。
そこには………