第7章 嘘…
連れてこられた秀一くんの部屋。
その部屋の壁には、信じがたいものがあった。
壁一面に、私の写真が貼ってあった。
秀一くんにあったばっかりの頃から、つい最近の写真まで。
いろんな場面の私の写真が、秀一くんの壁に貼ってあったのだ。
秀一くんは1つの写真を指さした。
「コレ、どうゆうこと?何であの人と手なんか繋いでんの?」
それは、今日の写真。
和也に手を引かれ走っているときの写真だ。
「いつの間に……こんな写真……」
「……僕の質問に答えろよ!!!」
「っ!!それは……ただ遅刻しちゃったから……」
「遅刻?…………あぁそう。お姉ちゃんと手を繋ぎたいから、ワザとこの人は遅刻させたんだね?」
「っ!ちがーー」
「やっぱりお姉ちゃんは外に出ちゃ危ないよ。うん。そうだ……そうだよ……」
ブツブツと何かを呟いたあと、秀一くんはまた私の手を掴む。
入らされた部屋は、
あの部屋。
パタンと部屋のドアを閉められた。
嘘……でしょ?
「ねぇ秀一くん!出して!」
必死に叫ぶと、閉じられたドアの向こうから秀一くんの声が聞こえた。
「ダメだよ。お姉ちゃんは可愛いから、外に出たらすぐに悪い虫がくっついちゃうもん。お姉ちゃんは……」
出してくれるよね?
「この部屋で、一生僕が守ってあげるよ♡」