第6章 よかった
翌朝、私は秀一くんに起こされる。
柔らかな声で。
「お姉ちゃん。起きて?遅れちゃうよ?」
ゆっくりと体を左右に揺らされながら私は目を覚ました。
目を覚ました途端に、いい匂いがする。
「朝ごはん、作ってくれたんだ。ありがとう、ごめんね?いつも……」
「ううん!いいんだ、僕がやりたくてやってる事だし…それに……美味しいってお姉ちゃん言われると、嬉しいしね」
少し頬を赤くしながら微笑んでくる秀一くん。
あぁもう!可愛すぎでしょぉ!!
二人で朝食を取り、制服に着替える。
と
ピンポー((ガチャっ
「おい美琴!大丈夫か?!」
インターホンの音とほぼ同時に和也が入ってくる。
凄い顔。
「和也?大丈夫って、何が?」
質問した瞬間、和也はコケた。
『コケっ』という効果音と、星(☆)が見えそうなくらい見事にコケた。
「何がって……あの妙に意味深なメールは何だったんだよ……」
「あぁアレ?気にしないでいいから」
「はぁ?………………ハァ」←2回目はため息です
呆れ気味の和也と、いつも通り(?)不機嫌そうな秀一くんと一緒に道を歩く。
秀一くんは私と和也の間に入っている。
だって私の事が大好きなんだもん!←