第5章 私……
寝るとき、寝室に秀一くんが入ってきた。
「どうしたの?」と声をかけるけど、秀一くんは何も言わずに布団に入ってきて寝てしまった。
寝顔、可愛い。
寝息も、やっぱり可愛い。
そうだ。アレはきっと、夢。
悪い、夢。
秀一くんは、可愛い弟。
あんなこと、する子じゃない。
そう思い込ませれば思い込ませるほど、何故か体が震える。
どうしよう。震えが止まらない………
「僕が怖いの?お姉ちゃん」
「っ!?」
突然、秀一くんの声が聞こえた。
驚いて、秀一くんに目を向けると、秀一くんは私の顔を除き込み
ニヤリと、ワラッテイタ。