第4章 誰か……………!
誰か……………誰か助けて……!
心の中で叫ぶと、ドアが突然開いた。
「………え?」
そこに立っていたのは、心配そうな顔をした秀一くん。
秀一くんは私に駆け寄ると何も言わずに抱きしめた。
「……………ぇ?」
驚きすぎて、声が出ない。
「ごめんね?お姉ちゃん!」
抱きしめられ、聞いた第一声が「ごめんね」だった。
状況が理解できず、何も言えないでいると
「僕、本当にお姉ちゃんが大好きなんだ。だから、お姉ちゃんが他の人と一緒にいるとイライラしちゃって……ごめんね?でも、お姉ちゃんも悪いんだよ?男の人と二人で出かけようとするなんて…」
……………そうか、私が、悪いのか。
「ううん………………私こそ………ごめん……」
「わかってくれたの?!ありがとう!お姉ちゃん大好きだよ!」
「うん………私も、秀一くん好きだよ……」
何故こう思ったのか、何故こう言ったのか。
自分でもわからない。
でも怖かった秀一くんの態度。
その後のとても可愛くて、優しい態度。
私は、可愛くて優しい。そんな秀一くんを信じたいと思った。
あんなに怒ったのはきっと、私がいけなかったんだ。
だから閉じ込められても仕方なかったんだよ………
そうだよ………私が…………