第4章 誰か……………!
嘘……………………
全身から力が抜ける。
ヘタっと座り込むと、足元に何かが当たった。
………………携帯?
私のだ……。
秀一くんが落としてったのだろう。
すぐに誰かを呼ぼうと思った。
でも、秀一くんに見つかって無事でいる自信は、ない。
先程投げられたのを思い出し、起動させる。
………よかった。動く。
その時、一通のメールが届いた。
「和也……」
『明後日行けるのな?!やった!詳しいことは明日学校で予定建てような!迎えに行くから!』
文面を見た瞬間、涙があふれた。
もう、出してもらえないのだろうかという不安から。
『ごめん和也。明後日は、無理かもしれない。明日も、迎えに来なくていいよ……その次の日も、ずっと。 バイバイ、和也』
まるで、永遠の別れにすら感じる。親友とのメール。
お母さんも、お父さんも、会えないのかな………
「……………っ…………う…………!」
泣きながら携帯をしまう。
近くにあった棚の引き出しに。
見つからないように、という密かに願いながら。
「うぅ……………っ……!」
もう泣くことしかできなかった。