第3章 あれ………?
その後、秀一くんはずっと私の手を引いて歩いていた。
道が別れる時、「さっき言った事、気をつけてね?約束だから………」と言って、高校に向かって行った。
もちろん約束しました!だって秀一くんのためだもの!
「ブラコンが」
「うっさい和也」
キーンコーンカーンコーン…………
放課後のチャイムがなる。←速すぎ
「あ、美琴!今日カラオケ行かねぇ?」
「んー?でも秀一くん一人だからなぁ。また今度!」
「……………そっか、わかった!」
帰り道、和也からメールが来た。
『美琴!明後日は?!』
……………は?
何が?と送ると、
『カラオケだよ!明後日は大学休もうぜ!ろくな講義無いからさ!』
んー…………
確かに、講義の内容を見ると、明後日は特に受けるのもない。
高校は休みじゃないから秀一くん一人ってわけでもないし……
『いいよ』
とだけ返信をした。
ここのところずっと引っ越し引っ越しで、ろくに遊んでいなかった。
カラオケかぁ………何歌おっかな♪
家に着くと秀一くんはもう帰っていた。
「ただいまー、秀一くん」
「おかえりなさい。…………はい」
にこやかに手を出してくる秀一くん。
ん?
「え?何?」
「携帯。早く出してよ」