• テキストサイズ

七輪と干物と君と【呪術廻戦】

第2章 しじみ汁は沁みるんだ。


メニューに載っているラーメンを吟味する。
何にするか...
今日は塩分高めに魚介豚骨?いや家系も捨て難いな
んーでも、いつもならつけ麺なんだけど、家系のモヤシ増?
くそっ!ここの店はどれもずば抜けて美味いから逆に選びにくい!!

悩んでる私とは違って悟くんはペラっとメニューを見てすぐに閉じてしまった。

『決まった?』
「いや、別に」
『別にって?』
「食べる気ないから」
『はぁ?お店入ったんだから食べなきゃマナー違反でしょ!早く選んでよ』
「...じゃあ、適当に選んで」
『はいはーい』

顔からしてさっぱり系か?
悟くんの分も頼んで料理が来るまでお冷を口に運びながらスマホをいじった。グループラインで愚痴大会だ。

「ねぇ」
『んー?』
「この後どーするの?」
『んー、DVDレンタルして酒買って帰る』
「マジで?」
『他になんかすることある?』
「俺の誘いは?」
『あぁ』

あれマジだったのか?

『あたしパス!他当たって』

そう言ったらラーメンが丁度きた!魚介豚骨にシソ餃子♡
悟くんはあっさり醤油。
手を合わせて食べ進めてく。
悟くんは手を付けようとしなかったけど、早く食べてって言うと食べ出した。

「ん、んまっ」
『美味いっしょ〜ここオススメ。餃子も美味いよ〜』

食べて食べてと悟くんの分の小皿を出してタレを作った。

「待って、酢が多すぎ」
『酢が多いくらいが美味いんだって』
「酢、苦手だから」
『はぁ?餃子のタレに酢入れなきゃ旨みが半減だわ』

悟くんは餃子を口に入れると「美味い」と思ったのかまた目がパッと開いてた。
私はそれが嬉しくて、どんどん食べ進めた。

『ご馳走様でした』
「ご馳走様」
『ここは私が奢りますね』
「え、いいよ。俺が出すから」

財布を出そうとする悟くんの手を制した。

『大丈夫、さっき奢るって言ったし』

ここで貸しを作ったらどうなるか分かんない。
レジでお会計をしようと財布を...財布を出す?

『あ、ちょっと待って下さいね、ちょっとね、えーっと...』

カバンを漁る。
あれ?あれれ?えーっと、んーと...え?
/ 14ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp