第10章 はじめてのおつかい
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部屋に巾着を取りに行くとルナが廊下でごろごろと日向ぼっこしていた。
るる「今から城下町に行ってくるね。」
頭を撫でてから立ち上がるとルナも起き上がった。
るる「一緒に行くの?」
ルナ「にゃあ!」
ルナと一緒に廊下を歩いていると、政宗に会った。
政宗「ようるる、どこ行くんだ?」
るる「あ、えっとね…。信長様のおつかいで城下町まで。」
小さめの声で答える。
政宗「あー。なるほどな。」
『なるほど』?どう言うこと?
首をかしげていると政宗が言った。
政宗「実は俺が信長様の金平糖の隠し場所を教えたんだ。」
るる「え?!そうなの?!」
政宗「しー…。」
政宗が私の唇に人差し指を当てる。
今日で2回だよこれ!!こんな日が来るなんて思っても見なかったよ!!
ていうか政宗、信長様と共犯だったの?!
政宗「早く行かないと秀吉に見つかるぞ。」
るる「う、うん!行ってきますっ!!」
政宗と別れ、顔の火照りが治まらないまま門の近くまで来たときとうとう出会ってしまった。
秀吉「るる、なんか顔赤くないか?」
るる「何でもない何でもない!!」
バカ!こんな言い方じゃなんかあったって思われちゃうじゃん!
秀吉「ルナも一緒でどこ行くんだ?」
るる「え、えっとね…。ちょっと城下町に…。」
秀吉「買い物か?」
るる「う、うん。そんな感じ…。」
秀吉「よし。俺も一緒に行く。」
るる「え?!でも秀吉さんお仕事あるでしょ?」
秀吉「急ぎじゃないから大丈夫だ。」
るる「私は大丈夫だよ!道も分かるし!」
ヤバい!このままじゃ…!
??「秀吉。」