第8章 重たいので…
「…そういえば…あの女の子は…?」
「…?」
「…ほら、玄関で話してた子…前に…結婚しようとか…言われてた子…。」
「…」
「…」(え…?なんで何も答えないの…?)
沈黙が続いた後、顔に煙を吐かれた。
「うっ…。」
「…出かけてくる。」
「え…ちょっ…待ってよ…!」
立ち上がり玄関に向かって歩き始めるコウちゃんの腕を掴んだ。
「そ…その人に…会いに行くの…?」
「……だったら?」
「!…い…嫌だ…。」
「…フッ…シュウんとこ行ってくるだけ。」
「え…。」
腕を掴んでいた手を握られ、一緒に家を出た。
「お、女の人は…?」
「殺した。」
「…は!?え、なんで!?」
「目障りだったから。」
「だ…だからって…殺さなくても…。」
「…」
「!…え…?こ、コウちゃん、シュウさんの家はあっち…」
急に歩く方向を変え、商店街の路地裏に連れて行かれた。もの凄く細い道で人が全く通らないような場所。