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彼が異常ですが怖いので何も言いません。

第12章 【番外編】 東雲紘太という男


東雲紘太。それが俺の名前。両親は2人とも、俺が生まれた時に亡くなったらしい。

父親は病院にタクシーで向かう途中、運悪く交通事故に遭い即死。母親は俺を帝王切開で産むも、子宮が破裂し大量出血。輸血も間に合わず亡くなった。


「可哀想な子…。」

「大丈夫だよ…?お母さんやお父さんがいなくても幸せになれるから…。」

「大丈夫だよ…。」



”大丈夫”いつしか俺はその言葉が大嫌いになっていた。”大丈夫””大丈夫”そうは言っても、大人は祖父、祖母以外、誰も助けてはくれなかった。

俺が7歳になり、小学校の入学式の日。今もなお、忘れたことはない、ある事件が起きてしまう。
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