第5章 合同任務
「どういう意味だ?」
「どうだっていいだろ、そんなこと」
はぐらかそうとする平助に錆兎は食い下がる。
「ふぅん。なぁ、あんたの紙紐。年頃の女共が好きそうな色合いだな」
「……どこにでもあるだろ、こんなの」
女性向けの臙脂色をした髪紐に違和感を感じた。
「小間物屋で買うならまだしも、こんな山里にまで行商に来る装飾問屋なんて聞いたことないけどな?」
「ちっ。むかっ腹の立つやつだな。何が言いたいんだ?」
平助の目付きが変わる。
「ここに来たのは何人だ?」
「は?そんなの……」
「そこの角に置いてるボロ布は、柄違いで五枚。行方の知れなくなった女共の数とも一致すると思うんだが?」
部屋の角に無造作に置かれたボロ布を指摘され、平助は見るからに不機嫌顔になった。