第4章 日常
朝早くから台所から朝餉を用意する小気味良い音がしてくる。
「今日は頂いた大根と人参を使おうかな」
味噌汁にささがきにした大根と人参を入れ煮詰める。
あの二人はおそらく朝稽古をしているだろうから、ご飯はおむすびにして持って行こう。
二人分のおむすびと味噌汁を大きめのお盆に載せて、道場へ向かう。
なんだかんだしながら、この生活が一週間続いた。
始まりが波乱続きでどうなるかと思っていたが、二人とも意外とちゃんとしていた。
それに……
「ごはんですよー」
ピタッ。
「良し!一回休憩だな」
「あぁ、そうだな……」
「お疲れ様です。冨岡さん。獅子嶋さん」
華恋が二人におむすびと味噌汁を手渡す。
「「はあー、美味い」」
そしてこの台詞も日課である。