第3章 出会い
『……ん…』
目が覚めると見えたのは見慣れない天井だった。
『ここは……どこ…?』
呟きにも満たない小さな声だったが、それを聞き取ったように横から大きな声が聞こえた。
「おぉ!起きた?おはよう」
声のした方を向くとサングラスをかけた男の人がいた。知らない人だから警戒しなきゃいけないのに、体が痛くて動けない…。
「あ、結構 重傷だったみたいだから動かないでね」
私の様子を見て感じたのか「怪しい人じゃないからね〜」と言う彼。
『あのっ…あなたは…』
「僕?呪術高専の五条悟で、君の親になる人!かな?」
……!!五条悟…!ママが言ってた私のお世話をする人?親ってどういう事なの…?ここはどこなの?パパとママは…?
考え過ぎてまた不安になり涙が溢れる
『うぅ、ママぁ、パパぁ……会いたいよ……』
私が泣くと五条悟さんは私の頭を黙って撫でてくれた。その手があたたかくて、心地よくて私はまた眠くなった。
幸せはずっと続くと思っていたけど、思ったより脆く壊れやすくて、それでも当たり前のように続く日常が1番怖かった。
ー呪われた月眼の瞳ー
やめて…呪いたいのは、1番怖い日常なんだよ……。
だから、
私の事を1人にしないで……