• テキストサイズ

呪術廻戦 - 月眼の君-

第2章 呪われた瞳


「くる、み……ごめ…ね、大好き」

聞こえたママの声。ぐじゃりと足元に崩れ落ちるのは、さっきまで笑っていた母親の亡骸。

血が、雨のように床に飛び散っている。

『ぁ、あぁ、あぁあ……』

わけがわからない…。なんでこうなったのか…。嫌な考えが頭を過ぎる。

ーくるみの目は呪われているー

『あ、そっか……私の、私のせい……』

パパの死体の奥に見た事もない緑色の化け物がいた。
私も死ぬのかな、と思った。

頭がくらくらして痛い。悲しいのに、涙が出てこない。
意識が遠のく。

……くるみ、大好きだよ……

『!!』

体が光る。瞳が焼けるように熱くて痛い。

『領域展開……』

自分でも訳がわからない言葉が出る。でも、どこかで聞いたような…。自然と頭に流れてくる言葉を、そのまま声に出した。

『不月開眼・紅……!!』

紅く煌めく光が緑色の化け物を覆った。叫び声と共に化け物は紅葉のようになり散った。

『たお、したの……?』

意識が途切れる……。最後に感じたのは血の匂いと、熱くてじめじめした空気だった。
/ 17ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp