第50章 我儘※
ボソボソと言葉を並べる。言わないと何もしてくれない気がしたけど、言い始めたらなんか恥ずかしい。
「触りてえなら自分で触ればいいだろ」
ジンはそう言ってナカのモノを抜いた。肩に回されていた腕も離れていって、身体がベッドに沈む前にどうにか腕をついて身体を支えた。そしてまた袋を破く音が聞こえる。
『違うの、それじゃ……』
「だったら我慢してろ」
『じゃあ前から……』
「なんで俺がお前の言うこと聞かなきゃならねえ」
身体の向きを変えようとしたけど、それより先にジンの両手で腰を掴まれる。
「腕退けろ。うつ伏せ」
でも、それに従うのは嫌で首を振って拒否を示す。すると諦めたのか、その体勢のままでまた入口に当てられる。
『や……もうこれやだっ』
「……」
首の付け根を押さえつけられて顔の向きを変えられない。足先をバタバタ動かすけど、そんな抵抗じゃジンを止めるとこはできず。
『うっ……ああ……んっ』
何度も受け入れているせいで、ナカはソレを簡単に飲み込んでしまう。全部に流されてしまうのが嫌で、唇を噛んで声を殺した。
いっそ、意識が完全に飛ぶくらいに強く酷くしてくれればいいのに。そうすればジンもそれで終わりにしてくれるかもしれないのに。前戯もそこそこだし、入れられても同じような快感しかもらえなくて、身体が足りないと叫んでいる。
とは言っても……普通だったらこれで十分ってくらいの快感と絶頂なんだと思う。
おかしなものに慣れてしまった。くどいくらいに指と口で攻められて、ドロドロに溶けそうなところに挿れられる。いいところを全部攻めてくれるあの感じじゃないと満足できない。
『ご、めん……なさ……っ!』
自分が何をしたのかも理解できないまま、謝罪だけ漏れる。
『もうやだ……』
「何を謝ってる」
『わ、かんな、い……うっ、ああっ』
一際大きく奥を突かれて身体が震える。ジンのモノが抜かれてやっと身体をかえされて仰向けになる。
『……ジン、っ』
「……触ってる間に今日の自分の行動を思い出せ」
『え……ひっ……ああっ!!』
先程触られなかった胸の先端をギュッと摘まれて、秘芽を強く擦られる。それだけなのに腰がビクンと跳ねて、何もないナカがキツく締まる。
『ね、まっ……だめっ!』
「さっきは欲しがっただろ……我儘言ってんじゃねえ」