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3ヶ月の恋人(鬼滅の刃 煉獄杏寿郎)

第11章  すれちがう想い


 朝の4時に起きてシャワーを浴びてから、髪を乾かしてソファーに座った。まだ起きるには早い時間だった。
煉獄さんが書き残してくれた手紙を、もう一度手にしてみる。
美しい文字で書かれた短い言葉だけど、煉獄さんの想いを感じて、胸がときめいて来る。

温かいシャワーを浴びて気持ちが落ち着いてくると、昨夜の煉獄さんとの事が思い出されてきて、私はソファーに転がった。

「ああっ!恥ずかしい…嬉しいけど…」

…煉獄さんの唇や、私に触れた手や、私を抱きしめた煉獄さんの広い胸…。触れてみたいと思っていた煉獄さんの身体は、私の想像以上に
素晴らしいもので、思い出して足をジタバタした。
……しばし呆然となる。
初めて煉獄さんに触れられた昨夜。
思い出すと赤面してしまいそうになる。
ずっと乱れた呼吸を繰り返す事しか出来なかった。
初めての感覚に、私は翻弄されっぱなしで…。
そして、ふと思った。煉獄さんは、良かったのかな…?
私が半分、気を失うように寝てしまったから、最後までいってない…よね…?
煉獄さんは、それで良かったのかな…。
よく分からないけど、不完全燃焼で終わってしまったのではないかと、気になってしまった。
男の人はそれで大丈夫なんだろうか。

温かいルイボスティーを淹れて、またソファーに戻ってきた。
もうすぐ5時だ。
煉獄さんにメッセージだけでもしておこうかな。
5時半になってから電話をした方が良いのかな。
まだ寝てるかもしれないもの…。

ゆっくりお茶を飲みながら、私はスマホを持ったり、置いたりを繰り返してしまった。

二人掛けのソファーに横たわっていると、いつの間にかウトウトし始めていた。
まどろんでいるのが心地良くて、眠りそうになった時、私の携帯の着信音が鳴り出した。

煉獄さんだ!!

「もしもし…」

あんなに話したかったのに、急に声が小さくなる。
昨夜の乱れた自分を思い出してしまって…。

「妹子ちゃん、おはよう」

煉獄さんの艶のある素敵な声が耳に響いて、ドキドキする。
昨夜私の耳元で囁いていた煉獄さんが思い出されて、声がうわずりそうになった。

「れ…煉獄さん、おはようございます…。」

「起きた時、一緒にいられなくてごめん。身体は大丈夫?」

「…大丈夫です。あの!煉獄さんは…。」

言いかけて、口ごもる。なんて聞いたらいいの?








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