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紅玉の瞳

第5章 距離


目を細めほのかを見た冨岡に彼女は驚き目を丸くさせた

「冨岡さんってそんな表情もするんですね」
「どういう意味だ」
「だっていつも無表情だから、想像がつきませんでした!なんていうか、可愛らしいところがあるんだなって」

それを言われても冨岡も目を開く

「あ、ごめんなさい!男の人に可愛らしいだなんて...失礼でしたよね?」
「気にしない」

食事を続けながら冨岡は言った

ほのかもそんな冨岡を見て食事を続けた


「あーお腹いっぱい!おいしかったです!ご馳走様でしたぁ」

満足そうに腹をさするほのか
冨岡と二人店を出た

そこにばったりと出会う人物

「あら、不死川さんこんなところで偶然ですね」

不死川は冨岡と共にいるほのかを見て目を開く

「なんで冨岡なんかといるんだぁ」
「冨岡さんに朝ごはんのお誘いをしていただいたんですよ」

嬉しそうにそう言ったほのかだったが、不死川は不機嫌丸出しだ

「最近冨岡さんとの任務が多くて」なんて話すものだからますます機嫌が悪くなる不死川

するとほのかの腕を掴んで冨岡を睨みつける

「おい!冨岡ぁ、もう用は済んだんだろぉ!こいつ連れてくぞ」
「え?不死川さん?」
「...」

冨岡は何も言わずにほのかを見ていた

「まだ何かあんのかよ」
「また、誘う」
「あ、はい!よろしくお願いします」

彼らのその会話に不死川はついにキレてしまう
 
「また誘おうとしてんじゃねぇよ!ぶっ飛ばすぞぉ」
「な!?不死川さん!そんなこと言わないで!」
「いいから行くぞ!」

不死川に腕を引かれ冨岡とは別れてしまった


「ちょっと不死川さん、どうしたんですか?」

早歩きする不死川に必死で着いていく

「おまえもよろしくしてんじゃねぇよ!」
「そんな、冨岡さんがせっかく誘ってくださったんですよ?」
「そんなの俺が美味いもん食わせてやるから!」

立ち止まる不死川

「俺以外の奴と飯なんか食いに行くなよ」
「不死川さん?」

後ろ頭しか見えないので不死川の表情が読めない
今どんな顔をしているのだろう
どんな気持ちでそう言っているのだろう
ほのかは不死川の顔を後ろから覗き込む
その顔は薄らと赤くなっていた
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