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紅玉の瞳

第4章 恐るもの


任務が終わり朝方屋敷に戻るほのか

こんな時間にもかかわらずまたも気配を感じる

体は疲れているので少し苛立つ

早足で角を曲がり待ち伏せした

「わぁ!」

角を曲がって追ってきた人影が悲鳴を上げた
待ち伏せしたほのかは眉間に皺を寄せた
その人影は細身で長身の男だった

「なんなんですか!この前から私のことをつけ回して!」
「ち、違うんだ!君のことを知りたいだけなんだ」

ほのかは更に皺を寄せる

「貴方に教えることなんてありません」

去ろうとするほのかの腕を力強く掴む男

「待ってくれ!君は夫を亡くしたすぐに何故他の男の家に通うんだ?」

なんでそんなことまで知っているのかとほのかは君が悪くなる

「こんな朝早くに帰るなんて、悪い子だね」

にやりと口角を上げて男は路地裏に連れ込む

「やっ!離してっ」
「ちょっと静かにしてもらえるかな?」

両腕を掴み口に布を押し込まれる

「ん"〜っ!!」

鍛えてるとは言えほのかは男の強い力で掴まれる腕を振り解くことができない

腕を縄で縛られてしまう

「んんー!」
「うるさいよ」

急に頬に激しい痛みがくると共に視線が揺れた
頬を叩かれたのだ

じんじんとする頬を男はそっと触れる

「こんなことしたくないんだ。静かにしてくれるよね?」

ほのかはキッと男を睨む

「わぁ綺麗な瞳だね...そんな顔で見られると堪らないよ」

ぞわりと背筋に寒気がする

男はほのかの顔を両手で包む

「綺麗は肌だ...君のその肌に触れたくて、ずっと見てたんだよ。なのに...あんな男に嫁いだりするから近寄らなくなった」

そんな前から見られていたのかと目を開く

「夫が死んだって聞いてこれで俺のものになるって思ったのに...君はすぐに違う男のところに行くんだ。悪い女だね...お仕置きしなきゃいけないね」

ほのかの隊服のボタンを一つ一つ外していく

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