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紅玉の瞳

第3章 無限


ほのかはポロポロと涙をこぼし手紙を握りしめる

するともう一枚の手紙が後ろにあるのに気づく

「不死川さん、宛て?」

何故不死川宛ての手紙があるのかほのかにはわからなかったがそれを大事に懐に直す

ほのかは立ち上がり部屋を出る
千寿郎が驚く

「ご飯、あるかな」
「はい!」

千寿郎は喜んだ
憔悴しきっていた彼女が食事を取りに来たのだ
きっと手紙か何かが残されていたのだろうと思う
千寿郎は急いで食事の準備をした



翌日
ほのかは不死川邸に足を運んだ

ほのかの姿に不死川が驚く

「おまえ...大丈夫なのか」
「...はい、その節はありがとうございました」

懐から手紙を取り出す

「これ...杏寿郎からです」
「俺に?」

不死川は手紙を開く

『 不死川
  この手紙を見ているということは
  俺はもうこの世にいないだろう
  そこで頼みたいことがある
  どうか
  ほのかのことを
  頼まれてくれないか
  守ってやってほしい

  お前がほのかに
  惹かれていることは
  ずっと前から気付いていた
  俺は不死川に何度も
  嫉妬していた
  
  嫉妬するほどに
  ほのかはおまえに
  懐いている
  どうか
  ほのかを守ってくれ

  煉獄杏寿郎』



不死川は静かに手紙を仕舞う

ほのかをじっと見つめる

「どうしたのですか?」
「なんでもねぇよ」

ほのかは首を傾げた

そんな彼女を優しく撫でる

「大丈夫だから」
「?」
「ところで体鈍ってんじゃねぇのか?」

数日間ずっと部屋にいたほのかは刀も握っていない
不死川は久しぶりに手合わせするか、と提案した

「お手柔らかにお願いします」
「あぁ」






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