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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第8章 休息




玉章の戦いも終わり、屋敷に帰ってきて数時間後の事だった

バタバタと屋敷が騒がしくなる

怪我人の手当てや朝ご飯の準備…

私は怪我人の手当てにまわっていた

主に重傷な妖の怪我を軽傷まで回復させ、鴆達にパスしていく

ま、本当にやばそうなら完全に治すけどね

『さ、次!』

次の妖を手当てしていた時だった

「サクラ様!お願いです、リクオ様を止めてください!」

そう言って走ってきたのは氷麗だった

『へ?』

氷麗は私の手を掴み、引っ張る

そしてそのままリクオと牛頭丸が休む部屋へ連れて行かれた

まあ、重傷な妖の処置は終わったからいいけど…

氷麗が先に二人が休んでいる部屋へ入る

「ちょっ…若!!だめです…休んでください!!」

「いやボク行くから!!
つららお弁当!!」

「そんな体で何をおっしゃるのですか!!」

バタバタと慌ただしい音が聞こえる

私はそっと中を覗いた

中ではリクオが包帯を外そうとするのを小妖怪達が必死に止めていた

「だめだ!!
学校は休めないよ!!

つららも学校行くなら早く用意しなよ!」

そう言って準備を進めようとするリクオについに氷麗がキレた

「ききわけなさーい!!
どんだけ斬りきざまれたと思ってるの!!

ホータイでぐるぐる巻にしますよ!!」

氷麗の突然の大声にリクオも小妖怪達も驚き、あろうことかリクオは私の目の前の襖に頭からぶつかった

『ちょっ…リクオ?大丈夫?』

「いたた…姉さん…?」

『わ…ぱっくり…やったわね…』

額から血を流すリクオ

あまりにもそれが痛そうで思わず治癒の力を使う

『とりあえず、額だけ治してあげる』

額の傷を完治させ、鴆を呼ぶ

あーあ、リクオは鴆に怒られるんだろうなー

そしてその予想は的中した


「リクオてめー!!おとなしくしてろ!!」

「ゴメン…」

「あと、おめーはまず寝ろ!
そっからだ全部。」

「いやでも…せめて午後からでも!!」

リクオはどうしても学校に行きたいらしい

『リクオ?このまま私に傷を増やされるのと…ゆっくり休むの…どっちがいい?』

にっこりと笑ってそう言うと、周りにいた妖達が怯えた形相で私を見てきた


何よ、そんなに怖いこと言ってないわよ




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