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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第6章 はじめましてと奴良組総会




銀狼に乗りあっという間に捩眼山に辿り着いた

とはいえまだ麓、銀狼に乗ったまま頂上へと向かっていく

少しずつ辺りが明るくなってきた

『もう朝なのね…』

後ろを見れば少しずつ日が昇り始めていた

頂上にある牛鬼組の屋敷へと着く頃には日が昇りきっていた

屋敷に入り、屋敷の奥へと進んでいく

すると話し声が聞こえた

「リクオ………本当に…朝になると…変わってしまうのか…」

牛鬼がリクオにそう尋ねていた

「………今は…人間だよ」

…初めてリクオの声聞いた…!!

「覚えて…いるのか」

「覚えてる。昨日のことも、旧鼠の事も…蛇太夫もガゴゼも。
全部ボクが殺ったって。」

その言葉を聞いて私は少しだけ安心した

幹部会で言われていた記憶が無いという問題は解決したわけだ…

「知ってるよ………妖怪のときはなんだか血が熱くなっちゃって…我を忘れてしまうってことも…」

「リクオ…」

「そろそろ覚悟を決めるときなのかな…いつまでも、目を閉じてられない。
怖いけど…本当は平和でいたいけど…"守らなきゃいけない仲間"もいる。この血にたよらなきゃいけないときもあるって…知ったから。

だからボクは、そこまで組のこと…思ってくれる牛鬼が百鬼夜行にいてくれたら…うれしいよ」

なんだ…みんなが頼りない頼りないって言うからどんな子なのかと思ってたけど…随分しっかりしてるじゃない

私は一人微笑んでいた

リクオが屋敷を出たことを確認し、こっそり部屋に入る

そこでは包帯をまかれた牛鬼が外を見ていた

『おはよう、牛鬼』

「!!サクラ…なのか」

『幹部会の時はあまり話せなかったものね。リクオは?もう行ったの?』

「ああ、ご学友の元へ行ったぞ」

『そっか。』

「…いつになったらリクオに会うつもりだ」

『…いや、会いたいんだけどね?
緊張もあるし…入れ違いになるし…会えないっていうか…』

牛鬼が凄い目で私を見てくる

『…会うわよ。リクオが帰ってきたら…三代目を彼が継ぐつもりなら…』

「心配せずとも、そのつもりらしいがな」

『全部聞いてたわ。…というか牛鬼、あなたこれからどうするつもり?
いくらリクオが許したからといって…お咎めなしというわけにはいかないかと思うんだけど…』


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