• テキストサイズ

ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第5章 奴良組




『それは仕方ないわよ…うん』

「そう言えば、丁度あと3時間後に幹部会が開かれますぞ」

『ん?』

「その際にでもサクラ様がご挨拶を…」

『いや、早くない?』

「…そうも言ってられないのです。今奴良組はとても不安定な状態で…」


一人暮らしをしている数年間、噂には聞いていた

奴良組はとても不安定な状態だと。まさか、本当だったなんてね

『…どうして不安定なの?おじいちゃんだっているし…』

「実は…リクオ様が三代目にはなりたくないとおっしゃっていて…」

リクオっていうのね…

『リクオ…だっけ、リクオは組を継ぐ気がないってこと?』

カラス天狗に詳しく話を聞いていく

すると分かったのは、まずはリクオは夜の間しか変化できず更にその変化している間の記憶がリクオには無いと
変化している間のリクオに組を継ぐ意思はあっても、昼間のリクオにはその意志がないらしい

「それに…つい昨日のことですが…旧鼠を使いリクオ様を狙う輩も現れました…」

…かつてないほど不安定ね…

『…で、私が出て来れば抑止力になると』

「戻られて早々に申し訳ないのですが…」

『わかったわ、今日にでも挨拶をしましょう。』

「よろしいのですか?」

『仕方ないわ。ただ、おじいちゃんとリクオにだけは先に挨拶させてくれない?』

「リクオ様は体調を崩されておりまして、総大将にのみであれば可能かと」

『そうなのね。わかったわ、リクオには体調が回復してから挨拶しましょうか。
カラス天狗、悪いけど着物を用意してくれるかしら』

「すぐにでも」

そう言ってカラス天狗は慌ただしく飛んで行ってしまった

まさか、今日挨拶するとは…いや、驚いたわ

それから数分後…

カラス天狗が着物を用意してくれた

私はその着物を着て、羽織を羽織った

『さて、おじいちゃんの所へ行きますか』

カラス天狗に連れられ、おじいちゃんのいる部屋へと向かう

まずはカラス天狗が先に部屋へ入っていく

それに続いて私も部屋へと入った



「…生きておったか…」

私を見て一言、おじいちゃんはそう言った

『帰ってくるのが遅くなってごめんなさい。ただいま、おじいちゃん』



/ 108ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp