第11章 いざ、京都へ
私達は伏目稲荷へ向けて出発した
道中、京妖怪に襲われている人達を助けながら向かう
「いくぞおめーら。狐の因縁を……断ちに。
四百年ぶりの百鬼夜行だ……!!」
宝船が不時着した場所から伏目稲荷まではそう遠くなかった
「不幸中の幸いだな、不時着した九条の辺りからすぐ近くだった」
伏目稲荷に近付くにつれて妖気の柱の気配が濃くなっていく
伏目稲荷に到着すると目に入ってくるのはおびただしい数の鳥居
本来なら綺麗なのだろうが、今は薄暗いせいかとても不気味だ
『まだ参拝客もいるのね』
まあ、私達が見えてないみたいに妖気の柱も見えないんでしょうけど
それから、境内図を確認し妖気の柱のある奥へ向かうことになった
伏目稲荷って結構階段キツめの山なのよねー…
なんて思っていると、どうやら何チームかに別れて進むらしい
チーム分けがされていた
『…首無、私一人で登るわ』
さっきから感じるこの気配…よく知ってるのよね…
会うなら一人になるしかない
「危険です!それならせめて…『首無、大丈夫だから』」
「しかし!」
『…本当に大丈夫だから、山頂で会いましょ』
私は先に出発した
「………」
『隠れてないで、出てきなよ』
そっと出てきたのは夜雀だった
「……」
『この間はありがとうね。で、用件は?』
夜雀が手紙を渡してきた
"サクラへ
羽衣狐は倒してもいいけど、晴明様の復活は邪魔しちゃ駄目だよ?
流石に分かってると思うけど。
いい結果になることを皆心待ちにしてるよ。
有行"
『…改めて釘を刺された感じね…
夜雀、また協力してもらうかもだけどよろしくね?』
私がそう言うと夜雀が頷く
『さ、そろそろ登らないとね。
おいで、銀狼』
私は式神を呼び出す
『夜雀、またね』
夜雀が飛び去ったのを確認し、山頂へと一気に向かった
山頂に着くと、リクオのチーム以外が揃っていた
少し待つとリクオのチームが登ってきた…が
『淡島?!大丈夫!?』
私は淡島を治療する
「おう!一匹妖怪倒したとこだぜ」
淡島はニカッと笑っていた
「ふぅん、"外殻の地脈"の栓となった妖よりは強いみたいやね、いい部下もっとるやん♡」