第11章 いざ、京都へ
リクオの声に反応し、首無とイタクが川に落とせるよう宝船の方向転換を試みる
宝船が川に着水する
しかし
「ゲッ…まっ…曲がり切れねぇぇ!!
川から出ちまううう!!」
「おしまいだあああ」
『…よいしょっ!!』
私は船の前に飛び出る
「姉貴!?」
「「「サクラ様!?」」」
『重力操作、推力反転
後は…妖狐の畏、変化!水をシャボンのクッションに!!』
川の水が大きなシャボン玉に変化していく
それはすぐに宝船を覆った
重力操作も加わり、宝船が川のカーブ直前で止まった
「「「止まったああああー!!!」」」
妖達が喜ぶ
「フウ…肝を冷やしたぜ…」
リクオと鴆が安堵していた
「サクラ様!!」
首無が呼んでいた
『首無、イタク、宝船の操縦ありがとうね』
「姉貴!」
リクオが宝船から飛び降りてきた
『わっ、何?リクオ?』
「無理してねーだろうな?」
『大丈夫よ。そんなにヤワじゃないし』
「そうかい。」
そんなやり取りをしている時だった
「ぬらりひょんの孫!」
白蔵主がリクオを呼んだ
「私は…羽衣狐様にひろわれた者だ。
お主らの味方になるわけにいかん!
だが一つだけ教えてやる…まずは伏目稲荷に向かえ。
らせんの封印の一番目の場所だ…!!」
「ん?なんかきいたことあるな」
納豆小僧が反応していた
「さようならば失礼!!おぬしたちではかなわんよ!!」
そう言い残して白蔵主は飛んで行ってしまった
「「「……なんだったんだ一体…」」」
『さて…と、この街を見てると…伏目稲荷に行くしかなさそうだね』
「で、ですが……少し休んでいきませんか?」
「そ、そーですぜ。ちょっとここで腰をすえて……」
「宝船なら休めば回復しますし…」
小妖怪達がそういった時だった
ザバァァァ
川から大量の京妖怪が飛び出してくる
「待ってー!!ここもう京都の中なの〜!?」
ズバァァァッ
リクオがすべての京妖怪を倒した
『流石ね、リクオ』
「臆するな!!それこそ敵の思うつぼだ。まずは氷麗たちと合流する!!」
「へ……へいっ…」
「久しぶりの上洛だろ!?および腰じゃあ格好がつかねぇぜ!!」
リクオのその一言に妖達は一気にやる気になったようだ