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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第11章 いざ、京都へ




「太陽が昇るぞ!!」

陽の光が差し込む

だが、リクオや淡島、イタクの姿に変化はなかった

「…?姿が…変わらねぇ?」

リクオ達が戸惑っていた

「おい!!リクオ見ろ!!」

淡島がリクオを呼ぶ

淡島とリクオが船の外を覗き込む

「……どーなってんだ?こりゃ……」

船から見える京都は妖気でできた暗い雲に覆われ、所々柱が立っていた

あの柱の場所が封印の場所ね

「ななな…なんじゃありゃあ!?」

「京の都が…!?」

「うそだろ!?」

「なんの柱だありゃ…どーなってんだい!?」



「まずいぞ!!京につっこんじまう!!」

「わわ…このまま落ちたら飛べねぇ妖怪は全滅だ!!」

縞模様の妖に巻き付かれた宝船の高度が徐々に下がってきた

「たのむぞ宝船!!山だ!!山に向きを変えてスピードを落としながら不時着しろ!!」

鴆が宝船に指示を出す

「ふぉ〜〜痛いけど、ガーマーンー!!」

『え、宝船って喋れたの…?』

宝船が手に持った団扇を扇ぎ旋回を試みる

「山沿いになった!!」

「うおお、やった!速度だ次はー!!」

「安心するな!!このままじゃ…船体が分解するぞ!!」

そう言って首無が紐を宝船全体に行き渡らせる

船が分解しないように支えるが…

「ギャアアア痛いー!!」

縞模様の妖が巻き付いたままだ

「ケケケケケ、やらせるかよ〜」

「こいつ…!!
こいつを斬らないと…スピードを落としても…船が大破してしまう!!」

首無が手立てを考えている時だった

「ケケケ落ちろー!」

「"鬼憑"レラ・マキリ」

イタクが縞模様の妖の首を斬った

「ぐわあああああ」

「オレの鎌の前で首なんて伸ばしてっからだ。
カッコウのえじきだ京妖怪、バァカ」

「イタク…」

そのままイタクは鎌を投げ、木の皮を削り網にしていく

「イタ…ク…!!」

首無も限界が近いようだ

「だまってしっかり持て!!」

「わぁぁぁ、速度は落ちたけど間に合わねぇ!!山越えだぁぁぁ!!」

「街につっこむー!!」

「宝船自力でなんとかしろよ!!」

「だめだこいつ気絶してる」


「ヒャハハハハ、全滅だな!!」

「ざまぁみろ」

京妖怪達は船が落ちると判断したのか去っていく



「川だ!!川があるぞ!!」

リクオがそう叫んだ






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