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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第11章 いざ、京都へ




「誤解しねぇできいてほしいんだが…オレは…あんたが気に入っちまった。
あんたは変だけど…面白ぇ。

そう、オレらは任侠モン。武士じゃねーんだ、首なんていらねぇ…
ただ強い仲間が欲しいのよ。
今ので…死んだ気になって、あんた…力をかしちゃくれねーか?」

リクオが白蔵主に手を差し出す

「ハ…リクオさー、ホントさ…言っちゃうよねふつーに…」

淡島がそう言うと遠野勢も思い当たる節があるのかニヤけていた

「……なんだか若ったら、いつのまにか…大将っぽくなってない?」
と毛倡妓

「ああ…」

そう呟いた首無は嬉しそうに笑っていた

だがその空気も束の間

ドゴオオオン

大きな音が船に響く

大きく船が揺れた

「!!?わっ」

「こ……こいつら下から攻めて来た!!」

「くそ…大将がいるのに攻撃していーのかよ!!」

妖達が一斉に戦闘態勢をとる


「何が大将だ!!そいつはもうワレラの大将ではない!!
最初っからこんな船など落とせばよかったのだよ…馬鹿につきあわされた!!」

そう言ったのは、縞模様の細長い妖だった

一斉に京妖怪達が襲いかかってくる

「うおおおお!?やめんかお前らぁー!!
正々堂々と戦わんかー!!」

白蔵主が叫ぶ

「ねらえ!!底だ!!」

「船ごと落としてしまえば楽に殺せるぞー!!」

京妖怪達は攻撃を辞めることはなかった

「だめだ…言うことをきかねぇ」

「耐えろ!!もうすぐ夜明けだ!」

黒田坊がそう言った

「でもこのままじゃ船が燃えちゃうよー!!
河童ー!!」

「あいよ、雨造手伝って!!」

河童と雨造が消火を始めた

だが、縞模様の妖か船全体に巻き付き始める

「うわぁー!船がぁー!!」

「何だこいつ!!」

「もう一踏ん張りだ…夜が明ければ妖の力は半減…
こいつらも撤退するだろう」

『…うーん…この感じ、既に封印破られてるしな…』

恐らく、妖の力は変わらない

『仕方ない。

雷よ、敵を散らせ』

雷が京妖怪を襲う

感電する者、避ける者それぞれだった

「な、なんだあいつ!」

『京妖怪のみなさーん、それ以上この船に近付いたら…全員殺すからね?』

私は畏を放った

縞模様の妖以外の動きが止まる

『しつこい妖もいたものね』









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