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ぬらりひょんの孫〜鯉伴、もう一人の子供〜

第11章 いざ、京都へ




「ありゃー、鏡花水月っつってよー♪
そこにいるのにそこにいない…敵認識をずらすって技らしいぜー!

あ、あとでサインちょーだいよ」

雨造ちゃっかりしてんな

「そ…それって…」

首無はなにか思い当たるらしい


「言っちまえば妖戦は化かし合い、妖怪同士がお化け屋敷で合戦だ。」

「どういうことだ!?おぬし…何をした!?」

白蔵主が叫ぶ

「なんだか…オレぁ今、あんたのこと恐くねーな……
畏を断ち切った方が勝つ、そしたら…そんな"畏"はよ…一瞬でコナゴナだ。」

リクオは白蔵主の槍を砕いた

それはもうバラバラに


「バカ…な…ワシの荼枳尼が……それが噂にきく祢々切丸…か

ハハハハハハハハハハ!ハハハハハハハ!!
思ってもみなんだわ!!これ程までにワシがたやすくやられるとは!!
ふむ、さすがはぬらりひょんの孫と言ったところか……!!」

白蔵主の声が響き渡る

そしてそのまま白蔵主は膝をついた

「首を斬れい!!相棒なくては生きてはゆけぬ!!」

堂々と白蔵主は宣言した

「「「へ…?」」」

戸惑う一同

「この首級(しるし)を取り、堂々正面から京に入るがいい!!

どーした!?早くせんか!!」

『…潔い妖ね?』

リクオもポカンとしていた

「ぬ!!しばし待て!!
今「辞世の句」を思いついた!!」

どこから出してきたのかわからないが、筆と板を取り出しサラサラと句を詠み始めた

「身はほろび 京の空に消えるとも 京妖怪の魂 ここに置きます 羽衣狐様
字あまり」

『あまりすぎじゃない?』

私のその言葉に一部の妖が頷いていた

「さあ!!思い残すことは無いぞ。
やれい!!いさぎよく、ズバーッと!!」

「ど…どーするんですリクオ様」
納豆小僧が尋ねた

「……わかった」

何やらリクオは思いついたらしい

「そうだ、思い切り……やれ!」

白蔵主が覚悟を決め、リクオに背を向ける

リクオが構えたのは遠野から持ってきた大きな木の棒

あれ、まだ持ってたんだ

「南無!!羽衣狐様ー!!」

白蔵主が叫ぶと同時にガゴンッと鈍い音が響いた

「痛っ」

白蔵主が驚いていた

「……オイ、拙僧を……愚弄する気か…」






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