第11章 いざ、京都へ
「おいリクオ、てめーが遅れ気味だから夜になっちまったろ」
イタクがリクオに文句を言う
「しょーがないじゃない、昼間は人間になっちゃうんだから!!
イタクもイタチになるでしょ?」
冷麗がなだめる
「お互いカワイイよねー」
紫がそう言った
本家の妖がザワザワとする
「なんだあいつら…」
「リクオ様にタメ口きいてるぞ?」
「リクオ様、サクラ様おかえりなさいませ!!
この者達は!?奴良組以外の妖怪は本家に原則入れませんぞ!!」
黒田坊が淡島に錫杖を向けた
「おお〜マジで様付けかよ!!
おい坊さん、説教なら間に合ってるぜ。それともあれか?
茶碗出せば少しくらい恵んでやっても…」
淡島が挑発するようにそう言った
「貴様!!この奴良組特攻隊長を愚弄するかぁーっ!?」
黒田坊が淡島の胸ぐらを掴んだ
「ああ!?お前なんか知るか!オレはあまのじゃくの淡島。
女だと思ったら痛い目見んぞ!!」
「何!?あ…本当だスマン女か…!?」
黒田坊が動揺する
「今はな!!はなせスケベ!!」
淡島が黒田坊を殴る
「ど…どーいうことだぁ!?」
黒田坊は動揺していた
『あはははっ…黒田坊不憫ね…っはは…』
「サクラ様!?この者達は…!?」
『遠野の妖よ、リクオが連れ帰ってきたの』
それから雨造と河童が仲良くなったり、紫が納豆小僧に追いかけ回されたり…
イタク達は自由に散策…?していた
ガラッ
庭に面した襖が開く
「リクオ…帰ってきたのか…」
「……おう」
「こっちへ来い、話がある。
サクラもな。」
『私も?』
私とリクオは屋敷に入り、一度着替える
まあ、汗だくだったし…
それからおじいちゃんの部屋へ向かった
おじいちゃんの前に並んで座る
「帰ってきたってこたぁ、出られたってことだな。
何か得られたかい?」
「……どうかな。まあ"ぬらりひょん"って妖怪が何なのかってのは…わかったかな。」
リクオがそう言うとおじいちゃんはニヤリと笑った
「そうかい、じゃあ…」
「ああ、これから京都に発つ」
リクオがそう言うと同時におじいちゃんがリクオに刀を振るった
ぬらり
リクオは鏡花水月でおじいちゃんの刀をかわす
「おお〜よくできてるじゃねーか」