第1章 出会い
唯一、仲良く遊んだとすれば……
テレビゲームと呪力を使った術式ごっこみたいなやつかな。
テレビゲームはパーティ系やスポーツ系はあたしの方がうまくて、コテンパにやっつけて、悟くんがすっごい悔しそうな顔を見るのが好きだったから、あたしも性格が歪んできてたのかもしれない。
悟くんは負けそうになるとスイッチ切って別のゲームをあたしにやらせたけど。
池までの競走は小学校中学年くらいには悟くんもあたしもほぼ同時着だった。
それはあたしも呪力を使い出したから。悟くんはずっと使ってたなんて後から知って、ずるだとさんざんあたしは抗議した。
あたしが感じてたチカラの名前は術式っていうんだと知ったのは6歳の時。
生まれた時から体に刻まれていたんだと思う。お互いにこれを使って遊ぼう! みたいな気持ちがあって、呪力を術式に流し込んでは戦いごっこしてた。
術式――五条悟はとんでもない術式の使い手だと知ったのは7歳の時だ。