第16章 ★ Sweet Memories
【五条Side 2】
僕が性格が悪くて面倒くさい男だってことは、夕凪は幼い頃から僕を見てきてわかってんだろうけど、さすがに出張から戻ったあの日は、少し大人げなかったか……と思わなくもない。
夕凪は僕の妻で、とっくに自分のものなのに、恵とやたら仲が良いことにここまでジェラって、体で確かめるなんて、最強呪術師と言えども、ひとりの男にすぎないよな、クックックッと自分に嘲笑じみた笑いすら起こる。
出張から戻るや否や夕凪を別室に連れ込んで、ちょっと無理強いしたかもなって心配したけど、それ以降も彼女はいつも通りだ。小動物みたいな愛らしい笑顔を僕に向けてくれる。
恵のことは弟みたいだけど、僕の事は愛してるって言ってたし、僕の精をたっぷり彼女のナカに注ぎ込んで、あれからも毎晩抱いてるし、その度、好きって抱きついてくるし、もやもやしてたものは、スッキリ一件落着!!
……って言いたいところだけど、和室で見つめ合って、恵が夕凪の手に触れてたあれは何だったんだろうな?