第16章 ★ Sweet Memories

　悟くんがベルトにカチャっと手をかけた。

「挿れて欲しい？」

「だめ……こんなところで。誰かに気付かれたら」

「君が可愛い声、出さなきゃわかんないよ」

　弄られてぷっくり肥大化した先端の肉芽をくにくにとこねられる。

「あんッ！」

「ほらほら声、出ちゃってるよ」

「んー、んんっ…んんー」

「挿れるね」

　片足を持ち上げられたまま蜜穴に、硬く太いモノが押し当てられたかと思うと、ググッと先端がナカに入りこんだ。

　ぬちっ、ぬちっ、と音を立てながら、彼は腰を揺らして、根元がぴったりあたしと結合するまで自身を奥へと挿入していく。

　指とは違う圧倒的な存在感と熱量。それはあたしのヒダをえぐりながら、最後に、ズンと質量のあるひと突きで最奥に達した。

「あぁぁっ！うぅ」

　ナカは僅かな隙間もなくみっちり太いモノで埋められている。

「気持ちよさそうな顔してるね」

「うぅぅ…っッ…」

　自分ではどうにもならないほどの疼きに襲われる。必死で唇を噛んで喘ぐ声を押し殺した。

「そんなにさ、声、我慢しなくていいんじゃない？　僕たちは結婚してんだし。屋敷の中じゃん」

「バカなこと言わないで……」

　ナカを埋めていた太いモノが、一度入り口ギリギリまで引かれ、更にもう一度、ぐっ……と突き上げられる。

「ああぁん……ッ！」

　大きな声が漏れてしまった。誰も廊下にいないことをただ願う。

　ずちゅっ！ずちゅっとはしたない粘液の混じり合う音と共に、これまでにないくらいほどに、彼はあたしを下から突き上げた。

　つま先が一瞬、床から浮いて、思わず彼にしがみつく。気持ちよくて涙目になってくる。

「こ…んなの……声出ちゃう！シてるのバレちゃう。誰かが部屋の横に立って聞いてたら――」

「恵の次は使用人の事考えてるの？　僕以外のこと考えるの禁止」