• テキストサイズ

【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第16章 ★ Sweet Memories


 そういえば、あたしはこれまで一度も悟くんにシてあげたことがない。いつもシてもらってばかりだ。悟くんの事、休ませるだけじゃなく、癒してあげるのが彼女だよね。

 ご奉仕……してみよっかな。

 そう思ったけど、急にそんなこと始めたら驚くだろうし、あたしもいきなり感が否めなくて気まずい。

 そうだ、確か仮装衣装の中にあったはず。悟くん用に持ってきたコスプレ袋の中から、ごそごそとお目当ての服と小物を探し出す。あった!

 今着ている魔女の衣装を脱ぎ、それらを手に取った。黒いミニワンピースを着て、白のニーハイを履く。ワンピの上にはフリル付きのエプロンをした。仕上げに頭にホワイトブリム――白いレースが盛られたカチューシャを付ける。

 恥ずかしいけどこれは――メイド服。

 これならハロウィンパーティの延長って事で、一応説明はつく。自然だよね。

 そして……。
 ゆっくりと眠っている悟くんへと近付く。

 こういうの、ご奉仕プレイっていうのかな? 眠ってる悟くんのグラサンを、そうっと外して、テーブルの上に置いた。よほど、疲れてるのかそれでも起きてはこない。

 こんなこと、したことないけど、でもいいよね? ううん、むしろ、時にはやるべきだ。彼女だもん。再び直哉さんの言葉が浮かんでくる。

「男いうんは、従順に奉仕してくれるのん見て、興奮すんねや。なんもせーへん彼女とか飽きるに決まってるやろ」

 あたしは、なんもせーへん彼女になってる。
 よし! やるっ。

 勇気を出して、少しずつ顔を近づける。五条家の坊っちゃまは、眠っている顔も整いすぎるほど整ってる。

 形のいいその唇に少しだけちゅっと触れてみた。でもまだ寝てるみたい。んじゃ、もう少し。

 キスして少しだけ深く唇を密着させた。くちゅっと唇が合わさる音がする。

「ん、っ……んぅ」

 気付いたみたい。声を漏らして、わずかに目が開いた彼と至近距離で目が合った。

/ 625ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp