第16章 ★ Sweet Memories
――
そろそろ高専つくからさ、寮の部屋来てよ。仮装のメイク、オマエがするんだろ?
――
おつかれさま!待ってた。ビンゴやってるから終わったらすぐ行く
――
ナイスタイミング悟くん。ほら見たか、女のところになんか行ってない!
あたしは、ちょっと浮き足だった。別に直哉さんに言われたことを間に受けたわけじゃないけど、ハロパを彼氏と参加するのを楽しみにしていたのは事実だし、ひとりで寂しかったのも本当の気持ちだ
悟くんはドラキュラになる予定。マントやら小物で、それっぽい仮装になるけど、顔がいいから、少し肌を白塗りしたり、アイライン濃くした方が吸血鬼っぽくなる。
ハロウィンパーティには寮長も参加していて、寮内への男女の行き交いは実質、自由だ。あたしは悟くんの部屋へと急いだ。
◇