第15章 エピローグ
あたしがお風呂から上がって、寝室に向かうと、中で、悟くんが誰かと電話してる声が聞こえる。
「僕がうちにいる時は連絡しないで欲しいんだよね。夕凪にバレたら困るじゃん」
「言葉じゃないと伝わらない? んじゃ聞くから……いいよ、言って」
あたしにバレると困る――はっきりそう言った。こんな会話するのは、浮気相手以外いないよね?
メールやLINEじゃ我慢できずに、電話してきたの? それって女の方は本気ってこと? 動揺するさなか、さらに驚く事を言った。
「じゃあ、その日に待ち合わせってことで」
その日って言った日付は、桜の授業参観の日だ。信じられないけど、何か約束したみたい。