• テキストサイズ

【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第15章 エピローグ


 最後は恵くんと悟くんとのやり取りで音声は終わった。超恥ずかしい。

 悟くんは学校で何してんの。ちゃんと呪術教えてるのかな。恵くんがそそくさとスマホをカバンに閉まう。

「聞きました? 五条先生、お子さんも夕凪さんも溺愛ですよ。こんな状態で誰と浮気するんっすか」

「うん、まぁそうなんだけど」

 確かに、宝も、桜も、空のことも可愛がってくれてる。あたしへの態度も特に変わったというわけではない。

 だけど、あたしは、いかがわしい会話をこの耳で聞いてしまったのだ!


――遡ること10日前。


 夜蛾学長に呼び出されて、東京都立呪術高等専門学校まで足を運んだ。こういう事はちょこちょこある。結婚して以来あたしは、五条悟へのクレーム受付窓口へと化している。

 今回は楽巌寺学長がいらしてた。

「奥さんから一言、五条に言ってもらえんか」

 話が始まる。敬語がどうだの、上層部への態度がどうだの、周りにストレス与えてるだの、遅刻をするだの。

 そんなお小言を悟くんの代わりに聞く。そして「わかりました。伝えます」ってにこやかな笑顔で応対するあたしは、出来た嫁だ!

 その帰り、折角だから、悟くんに差し入れでもしようと思い学内を探した。けど、教室にもどこにもいなくて、高専内をうろつく。

 その時だ、あたしが耳にしたのは。たまたま聞いてしまった。悟くんが女性と話してる声を。

「やっぱり、髪が綺麗だよね」

「そうですか、ありがとうございます」

「うん、唇もつやつやでいい感じ」

……何これ、口説き文句みたいな会話。すぐ近くから聞こえてくる。

 教職員用の個室だ。続きが気になって、耳をそばだてて、立ち聞きする。

/ 625ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp