第12章 ★ハワイ旅行
「…んっ」
唇を重ねてしまった。こうなったらきっと負けだ。ぴちゃっぴちゃって水音が部屋の中に響き始める。
彼の長い舌に舌を絡め取られると、ちゅーって吸われた。口内を蹂躙され、何度も何度も角度を変えて、啄むような甘いキスをする。
ダメ、キスが上手すぎて、すぐ気持ちよくなっちゃう。息継ぎするのも精一杯だ。あたしが蕩け始めたのに気づいたのか、悟くんが唇を離す。
「脱げよ、いつもより可愛がってやるから」
「……脱げないの」
「なんで」
「脱げないから」
「意味わかんね。脱がなきゃ可愛がれねーだろ」
反論したけど、彼の手はあたしの着てる彼Tに伸びてきた。もうこうなったら、覚悟を決めるしかない。ちゃんと言えばいいよね。知らなくて買ったんだって。悟くんが脱がせやすいよう、あたしも腕を上げて協力した。
彼Tを脱がされて、エッチな下着の全てを見られた。エロっ! て言う。まぁ、言うよね。穴あきショーツの仕組みも見られたし、早速そこを触られた。
悟くんに必死で伝える。
「この下着で興奮して、あたしといいことして、っていう気持ちで買ったわけじゃないの。こういう下着だって知らなかったの」
「前半だけもう一回言えよ」
「ね、ちゃんと聞いて!」
悟くんは購入理由はどうでもいいみたい。あたしとこの下着でエッチな事するってスイッチが入っちゃってる。
「上に乗って」
「え?」
「その下着、楽しませろよ」
第一声から嫌な予感しかない。乗ってって言われてもな……うじうじしてると、とんって向かい合わせに膝の上に座らされた。