第12章 ★ハワイ旅行
「悟くん、水に浸かってるの気持ちいいね」
恍惚な顔してる。その顔やめろ。気持ちいいとかやめろ。こっちは、悟くんの悟くんが気持ちよくなりたがってんだけど……。
こんなのぜってー勘付かれるわけにはいかねー。そう思ってたんだけど、膨らみを見せ始めた悟くんの悟くんが、水中の夕凪の尻に当たってしまった。
「……ぁッ♡」
は? 今、声漏らしたよな? その声に反応して、自身を押しつけてしまいそうになって、慌てて下肢を離すと、夕凪がくいっと角度をつけて腰を当ててくる。
再び、彼女の尻にモノが当たった。おい、勃つだろーが! だけど夕凪から当ててきたものを離すのも惜しくて、そのままの状態にしていると、ぐにっと擦り付けてくる。
何やってんだ。まさか気持ちいいの? 様子を見ると、夕凪は少し呼吸を荒げて視線を下に落としてる。僅かにそれに応えるように自身を押し当ててみる。
「……っ!」
彼女は下唇を噛んできゅっと目を閉じた。水中で何やってんだ。このままだとプールでヤりかねなくて、何か気がそれるものを探す。
「……なぁ、喉、乾かねー?」
「あ、うん、そ、だね……そう言われれば少し」
「少し上がって休むか」
「……うん」
理性ふっとびかけてたわ。夕凪も熱った体をリセットしたようだ。会話しながらプールサイドへと向かう。プールの後ろにはたくさんのリクライニングチェアとバスタオルが用意してあって、そこに座って濡れ髪や体を拭いた。