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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第11章 急展開


 悟くんから赤ちゃんを引き離すかのようにベビーベッドに移動して、子供をそこに寝かせた。もう一度、心を立て直して、悟くんの方に向き直る。

「悟くん、ありがとう。直哉さんのことを聞きつけて助けに来てくれたんだよね? 子供も可愛いって言ってくれてありがとう。もう十分」

「もう少し早く見つけるはずだったんだけどな。子供が生まれる前には見つけたかったけど、思った以上に手こずった。悪りぃ」

「ううん、見つからないようにしてたのはあたしだし……かっこよかったよ。助けてって、あの時、悟くんのこと呼んだの。そしたらほんとに来てびっくりした」

「惚れた? ってそんなの聞くまでもねーか。もう惚れてるもんな」

 ……。今のは冗談なのかな。全く笑えないよ悟くん。婚約者がいる人が言うことじゃないよ。

「惚れてないから……」
「嘘つけよ」
「嘘じゃない。ほんとに好きじゃない」
「まだこんなの付けてんのに?」

 彼の太い指があたしの首筋に触れて、鎖骨を撫でるようにしてチェーンが取り出される。オープンハートのネックレス。誕生日プレゼントに悟くんからもらったネックレスだ。今も外せないでいた。

「僕のこと忘れてないってことだよな?……嬉しいんだけど」

「……どうして、そんな事言うの」

「夕凪が好きだからに決まってんだろ」

 胸が締め付けられる。あたしに向けられているのは付き合っていた頃と変わらない、最後にあたしを好きだと言ってくれたあのパーティーの日と変わらない真っ直ぐな青い眼差し。
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