第10章 別れ
期間限定だったけど、お付き合い出来て夢のような日々でした。悟くんに愛されて幸せでした。五条家に来れて本当によかった。
悟くんはきっと大丈夫。最強になったからあたしが命を助ける必要もないし、しっかりしてきた悟くんならもう愚痴の相手をする必要もないよね。あたしは悟くんの側にいても結局、何もすることないんだ。
素敵なお相手、選んで。きっとそのいい目で見たら、あたしなんかよりもっと悟くんの事きちんと大事にして、ずっと離れないでいてくれる人がいると思う。
五条家に代々伝わる遺言書はきっと偉大。悟くんは真っ当な判断をしたと思うよ。きっとあたし達は、大人になったんだ。
それでもね、さっき、悟くんがあたしをまだ好きだって言ってくれた事が嬉しかった。なんでだろ。そんな不純な告白を喜ぶべきじゃないのに。悟くんはそうあるべきじゃないのに。あたしも嬉しいなんて思っちゃいけないのに……。
五条家の絶え間ない無下限呪術の相伝と悟くんの幸せな未来を祈っています。
……じゃあね。
この13年間、本当に幸せでした。
夕凪に愛をくれてありがとう。
どうか無事で。どうかこれからもずっとご無事で。
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