第10章 別れ
今晩話そうって言ってたから、夕飯の後だよな。それまでどっか出掛けてんのかもと思い、自分の部屋に戻る。
特級呪霊を祓っても疲れらしい疲れなんて感じねーけど、今日のパーティーはかなりストレスだった。あーいう女たちに気を遣うのはほんと疲れるよ。
僕がちゃんと正面から向き合ってないっていうのもあるだろうけど、夕凪が特別すぎて目に入らないってのが実際のところだ。
はぁー。僕がため息つくとか何年ぶりだろうな。少し休みたくなって寝室のベッドに向かう。
なんだ、これ?
ベッドの上にノートが数ページ、千切られたような紙が置いてある。覗き込むとびっしり文字が綴られていてこの字は……夕凪の字だ。
たくさん書かれてるみてぇだけどなに? 相談したい事があるって言ってたからその事かと思い、手に取って読む。
……なに、これ。