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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第10章 別れ


 名を綺麗に書けるに越したことはない。宿題を出されたので真面目なあたしは、離れに戻ってノートを広げ、少し練習をしてみる。

尊夕凪

 尊が難しい! 先生のお手本みたいにうまく書けない。画と画の間がくっついちゃう。でも五条家の歴代の奥様たちは、みんな字がお上手だったなぁって思い出すと、よし頑張ろうって思える。婚約者って決まったわけじゃないけど、妄想突っ走ってるからモチベが勝手に上がる。

尊夕凪 尊夕凪
 バランスも難しい。もっと書きやすい名字だったらよかったのにな……。

 そうだ! ちょっと試しに書いてみていいかな? そんな、深い意味なんかないから、うん。



 五条夕凪

 書いちゃった。
 恥ずかしっ! 恥ずかしい!! 恥ずかしい!!!
 え! 似合わない? 漢字の雰囲気いい感じじゃない?

 五条夕凪 五条夕凪 五条夕凪 五条夕凪 五条夕凪

 5回も書いてしまった! なんだろ、幸せな気持ちになる。文字に思いが乗るってこういうこと!? 

 いや、単に尊よりも書きやすいだけかも。
 じゃあ、試しに連名で、と。

 五条悟
 五条夕凪

 きゃ! やばい! やばい! なにこれ、死にそう。並べた時の破壊力が核爆発レベル! にやけちゃって顔の緩みが止まんない。うまく書けたし、これは記念として永久保存だ。

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