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【呪術廻戦】-5歳で五条家に来ました-

第10章 別れ


 そう思い、ノートからここだけ1ページ丁寧に千切って机の引き出しにしまおうとして手を止めた。そうだ、何か奥様みたいに文字を添えようかなぁ~。

 五条悟
 五条夕凪
 末永く幸せでいれますように。

 一言添えた。素敵かも〜。自分で書いて自分でうっとりしてるんだからどうしようもない。けど、先生に言われた通り、願いをこめると、そんな風にいれるような気がした。

 まるで結婚してるみたい。自分でも馬鹿なことしているなぁとは思うけど、誰も見ないしいいよね。

 かなり没頭していたあたしは、集中しすぎてカチャってドアが開く音に、全く気付いていなかった。

「夕凪いる?」
 振り返ると悟くんが部屋に入ってきてる。
「さ、とるくん! どしたの? 高専は?」
「五条の用事で戻ってきた」
「前から言ってるけど、勝手に入るのやめよう、ノックしよう」
 
 そう言いながらあたしは背中で背面の机の引き出しをすーっと閉める。

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