第8章 夜空
そうやって頂いた誕生日プレゼントのネックレスをあたしは、毎日、高専に付けていった。もちろん見えないように肌着の下にインにして。
けど、暑い日で着替えのTシャツ着てたときかな?灰原にバレてしまった。
「それ五条さんからもらったの? よく付けてない?」
「あ、ううん違うよー。買ったの」
「親友協定、破っただろ? 助け合い高め合い本音をぶつけ合う」
「そこで親友協定使うのはおかしいでしょ。これはあたしが買ったの」
「いやいや彼氏からのプレゼントって顔に書いてある!」
何でわかったんだろね。親友だから? 今でも不思議。
「尊ってさ五条さんのどこが好きなの? 強いところ? イケメンなとこ?」
「え? それに答えるあたしのメリットは? ……3、2、1、はいブッブー! 締め切り」
「3秒は短すぎでしょ」
「甘いよ灰原、五条先輩なら1秒で答えろって、先回りして考えとけって睨まれるから! 相手が呪霊なら今ので死んでるってけちょんけちょんに言われてさ」
「へぇー。五条さんのそういうところが好きとか?」
「なんで? それあたしドMじゃん。あたしのタイプは優しい人」
2人して大声で笑う。でも悟くんが呪術に関して容赦ないのは事実だ。戦いごっこの時からずっと。それは彼女になっても変わらない。
家入先輩しか知らないと思うけど、悟くんと実戦演習した後のあたしは毎回傷だらけで歩くのも精一杯なくらいボロボロだ。それは呪術の世界は弱いと死ぬって知ってるがゆえの悟くんの厳しさであり優しさ。