第7章 ★誕生日
「もう寝させて、悟くん」
最後はそう言って勘弁してもらって眠った。腰もダルいし、あそこもジンジンして挿れられすぎて入口も腫れてるかもしんない。
横になりながら、悟くんの腕に抱かれながら少しだけ寝る前に話す。
「悟くんお誕生日おめでとう、初めてお祝い出来てあたし幸せだったよ」
「オマエん時はこの倍、祝ってやるし楽しみにしとけ」
この倍!?
冗談だよね……
だよね……
ちょっと怖い。
「あのね、なんでずっと悟くんの誕生日お祝いしなかったかっていうと……」
「うん」
「ケチなんじゃなくて」
「おぉ」
「紛れるのが嫌だったんだ。悟くん、たくさんプレゼントやお祝いの言葉を貰うから。その中の"ひとり"になりたくなかったの。プレゼント渡してチラッとみてポイってされたら悲しくなるから」
「……フッ、それはねーわ。俺が毎年、夕凪からのプレゼント届いてないかってチェックしてたの知らねぇだろ? なんかくれるかもってオマエの側うろうろしてみたり」
「そうだったの?」
「ほんと鈍感だな」
全然知らなかった。言葉に出さないと分からないことってあるもんだ。悟くんと長くいて、何でもわかってるような気がしてたけど決してそうじゃないんだね。
「今までの誕生日ん中で一番今日が嬉しかったわ。夕凪のプレゼントが」って最後に悟くんは強くあたしを抱きしめて、小さい声だったけど耳元で「好き」って言ってくれて、あたしは彼の腕の中で甘い官能に酔いしれながら眠りに落ちていった。
◇